先週より夏の暑さのようになってきております。そんな中熱中症で倒れて病院に運ばれている方が増えているというニュースが連日続いています。
赤ちゃんや小さな子供、妊婦さんや母乳育児中の方は熱中症に十分お気をつけください。
当院では産後の方が多くご来院頂いていますので、注意して頂くようお伝えしています。
熱中症に注意する為にも今日は熱中症の原因をご説明します。
私達は普段、体の体温を調節するための機能が働いていますが、暑さが続くと体を冷やそうとして多量の汗をかきます。
すると体からたくさんの水分や塩分が失われ、痙攣を起こしたり、気を失ったり、体の不調を起こしたりし
ます。これを熱中症といいます。
赤ちゃんや小さな子供が熱中症にかかりやす理由としては、小さいうちは体温を調節する機能があまり発達していないこと、
体の大きさに比べて体表面積が大きく、温度変化に影響されやすいこと、
また乳幼児の場合は暑さを感じても大人と同じように服を脱いだり、自分で水分を補給することが出来ないことなども挙げられます。
また子どもと暑い日にお散歩をしたり、小さな赤ちゃんとストローラーでお散歩に出た場合、より地面に近くなる(地面に近いほうが気温が高くなる)ので、より注意が必要です。
約6ヶ月まで(離乳食前)の赤ちゃんは母乳以外の水分は必要ありません。これは人工乳の赤ちゃんの場合も同様です。
約6ヶ月前の赤ちゃんに、暑いからといって母乳や人工乳以外のたくさんの水分を与えることは非常に危険です。
暑い日には外出は出来るだけ避けたり、こまめに休憩をとり、赤ちゃんに欲求に合わせて頻繁に授乳をすることが大切です。また室内でも熱中症になることがあるので、室内の温度管理も十分気をつける必要があります。
妊婦さんや母乳育児中のお母さんが熱中症にかかりやすい理由としては、妊娠すると基礎体温が上がったり新陳代謝が良くなることもあり、汗をよくかくこと、
また母乳育児中のお母さんは母乳を作っている分、普段よりも多くの水分が体から失われることなどが挙げられます。ですからこまめに水分、また汗を沢山かいた場合は、水分と一緒に塩分も一緒にとってあげる事が大切です。
たくさん汗をかいた場合は塩分の摂取も必要です。その場合、0.1〜0.2%程度の食塩水(1Lの水に対して1〜2gの食塩水)が適当だそうです。また出来るだけ冷たい水を飲むようにすると、深部の温度を下げる効果もありいいそうです。
授乳中は普段よりも喉がとても乾くものです。のどが渇いたらこまめに水分を取るように授乳をするスペースには必ず水を準備しておいて下さい。
これから本格的夏に突入します。
くれぐれも皆さん熱中症にはお気を付けください。