今日は雑誌やメディアでよく特集されている肩甲骨はがしについてです。
まず肩甲骨って、どんなパーツなのか?
肩甲骨とは、背面部から肋骨を覆っている、一対の三角形状をした平な骨のことです。
人間の胸部には、体幹と上肢(腕と手)とで構成される「肩甲帯」があります。
腕を下、前後左右に大きく動かせることからも分かるように、肩甲帯は身体の中でも可動域が広いパーツのひとつですが、この肩甲帯を構成している2組の骨が、「肩甲骨」と「鎖骨」です。
肩甲骨と鎖骨は外側の端で繫がり、胸郭の上にゆったりとかぶさります。肩甲帯がよく動くのは、これらの骨が胴体のほかの部分との繫がりが薄く、独立した構造になっているから。肩甲骨は鎖骨を介して体幹と繫がっていますが、その肩甲骨を支えているのは大小さまざまな筋肉で、肩甲骨そのものは背中から浮いたような状態になっています。
肩甲骨を支える筋肉は背骨や肋骨、上腕、首、骨盤などにも繋がっています。
肩甲骨周りの動きが悪くなる原因とその影響についてです。
肩甲骨は本来背中の上部、胸の真後ろに位置し、自由に動くのが理想的です。
しかしデスクワークやパソコン作業、スマホの操作などを長時間行っていると猫背になりやすく、肩甲骨が横に広がってしまいます。
また産後のママさんも抱っこや授乳で特に猫背になりやすくなります。
重い荷物をいつも同じ側で持ったり、どちらか片方の足に重心をかけて立つクセがある人は、身体が左右非対称に歪んでいて、肩甲骨も左右で高さがズレてしまっている場合があります。
肩甲骨周りに影響を及ぼすのは、身体的なクセだけではありません。
心的ストレスが溜まってくると、肩が内側に入り背中が丸まってしまうため、肩甲骨がハの字に広がって胸の中心が閉じている状態になります。
この姿勢が続くと呼吸も浅くなって内臓が圧迫されるため、胃腸の不調や便秘を起こしやすくなります。
このようにゆがみが生じた状態で肩甲骨周辺の筋肉が硬直すると、肩周りの動きが悪くなって肩こりや頭痛を招き、ひどくなると耳鳴りやめまい、さらに悪化すれば自律神経失調症を引き起こす可能性もあります。
まさにこの状態が“肩甲骨が背中に張り付いている”状態となります。
背中に張り付いた肩甲骨をほぐすには、まず、肩甲骨周りの筋肉の過緊張をゆるめてあげることが大事です。
肩甲骨周りの筋肉がほぐれると、肩や胸がスッと開いてデコルテにスッキリしたラインが生まれ、姿勢が格段によくなります。また血行がよくなるため、代謝が良くなり、顔色もトーンアップするなど、女性にはとても大切です。
肩甲骨は特に上半身の動きや姿勢などにとって要となる部分です!
毎日のストレッチでも改善には向かいますが、どうしようも出来ない方は早めの治療をお勧めします。